フラには、2ジャンルあるってご存知ですか?
古典フラ“KAHIKO(カヒコ)” と現代フラ“AUANA(アウアナ)”といって、同じフラでも、野球とソフトボールくらい、フィギアスケートとスピードスケートくらい、例えは変ですが…本当にそれくらい違うものなのです。
古典フラのKAHIKOは、フラの起源。
古代ハワイで、自然界や宇宙を司る神々に捧げる踊りとして生まれました。文字を持たなかったハワイの人たちが神話や自分たちの系譜、歴史や風土、自然現象を伝えていく手段として、フラを残していったのです。
言ってみれば、KAHIKOは大自然や先祖とつながるための踊り。使う楽器もメロディのない打楽器だけです。なので、KAHIKOを踊る時は、自分の中を空っぽにして、その空洞に自然のエネルギーが通っていくイメージで踊ります。そこに“自分”はない感覚。これがなかなか難しいのですが、体だけを使っている感じになれるのが理想です。
一方、現代フラのAUANAは、ウクレレなどの心地よいハワイアン音楽に合わせて踊るという近代に入って誕生したフラです。歌の内容も、恋愛ソングや故郷や家族を想う気持ちなどを歌ったものが多いので、自分の体験や気持ちを歌の世界観に乗せて自由に表現できます。
最近まで気づかなかったのですが(笑)、ハワイアンミュージックには基本、短調の曲がないんです!
失恋や別れ、人の死でさえも暗くならずに、美しくて優しい旋律と歌詞で奏でられます。ハワイ語の歌詞だと悲しい歌とは分からずに聴いてることが多々あります。
そして、アウアナを踊るフラダンサーは、喜怒哀楽の感情すべてを笑顔で表現するのです。
喜びも悲しみも笑顔で包み込むという…フラはハワイそのものなんだなぁ、としみじみ感じます。
そして、その点が暗くじっとりしたものが性に合わない自分がフラに惹かれた理由なのだな、とつくづく思うのです(笑)
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